ポトスは常緑の蔓性植物です。
東南アジア原産の熱帯性植物ですが、屋内であれば鮮やかな葉を1年中楽しむことができます。
非常に丈夫で成長も早いため、初心者におススメな観葉植物です。
ポトスについての詳細
学名:Epipremnum pinnatum
科名:サトイモ科
属名:東南アジア~ソロモン諸島
ポトスの栽培環境
室内で育てる場合
レースカーテン越しに日光が当たる場所がベストですが、ポトスは観葉植物の中でも耐陰性があるため多少暗い場所でも生育できます。
室内では、できる限り風通しのいい場所に置くようにしましょう
サーキュレーターを使って風を起こしてあげてもいいです
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ポトスに限らず観葉植物は乾燥に弱いので、エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。
乾燥したら、霧吹きで葉水をしてあげます。
屋外で育てる場合
直射日光が当たらない明るい場所で管理しましょう。
建物などの北側であれば、特に対策は必要ありません。
それ以外の場所に置くのであれば、遮光ネットなどを利用して日光を調整してあげます。
また、屋外栽培では気温の変化にも注意が必要です。
最低気温が10℃を下回る時期は室内に取り込みましょう。
ポトスは熱帯の植物なので寒さは苦手です。
ポトスの育て方
ポトスを元気に育てるためには、適切な環境を用意してあげることが重要です。
明るさについて
明るさは明るい日陰くらいがベストです。先述した通り、強すぎる日光は逆効果です。
特に気温が高い日に直射日光に長時間あたると、葉焼けを起こしますので注意しましょう。
気温について
ポトスの生育に最適な温度は20℃~25℃くらいです。
15℃を下回ると生育が鈍くなり、5℃以下になると生育できなくなります。
水やりについて
水やりの基本は「土が乾いてから、たっぷりと」。
ポイントは“メリハリ”です。
このメリハリが根の呼吸を促し、盛んな生育につながります。
肥料について
購入したポトスの鉢には肥料が含まれていることが多いので、追加の肥料は必須ではありません。
基本的に肥料は無くても良いのですが、与えたほうが成長は早くなります。
追肥する場合は、生育が旺盛な春~秋に与えましょう。
肥料を与える際のポイントは規定量より若干少なくです。
一気に肥料を与えすぎてしまうと逆に植物を弱らせてしまうことがあります。
パッケージに記載された規定量より若干少なくすることで、リスクを避けた安全な施肥を行なうことができます。
季節ごとの管理と注意点
春
気温が上がりはじめ、生育も徐々に盛んになっていきます。
冬場よりも吸い上げる水の量が増えるため、水やりの頻度に注意しましょう。
土をよく観察して、適当なタイミングで水やりを行ないます。
また、この時期にやっておきたい作業に、植え替えがあります。
ポトスは生育が非常にはやく、あっという間に根が回って鉢がパンパンになってしまいます。
本格的な生育シーズンを迎える前に植え替えをしてあげましょう
夏
梅雨から初夏にかけて、生育のピークを迎えます。
水の要求量が更に増えるので、水分量の管理に気を配りましょう。
夏は日射量が多くなり葉焼けをおこしやすいので、日陰に移動させたり、遮光ネットで日陰を作ってあげたり置き場所に注意しましょう。
秋
夏の終わりから秋にかけて、生育のピークがもう一度訪れます。必要に応じて追肥をしても良いかもしれません。
また、秋も植え替えの適期です。春に植え替えができなかった鉢を植え替えましょう。
冬
冬はポトスにとって厳しい季節です。
屋外で管理していた鉢は、最低気温が10℃を下回る前に室内へ移動させましょう。
冬は水を吸う量も少なくなり、水やりの頻度も減少します。
しかし全く水を吸わないわけではないので、油断せずに観察を続けましょう。
また、エアコンやヒーターの乾いた風が当たると葉を落としてしまいます。
直接当たらないように注意しましょう。
乾燥しやすい時期なりますので、葉に痛みが出やすいですし、乾燥していると害虫発生の原因となります。
加湿器を使って乾燥を防いだり
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霧吹きなどでこまめに葉水をしましょう
![](https://ryokuzen.com/wp-content/uploads/2021/07/kirifuki-1-320x180.jpg)
ポトスの植え替え方法
ポトスの植え替えは、生育が盛んな5月~7月くらいが適期です。
逆に真夏や真冬は生育が鈍く、植え替えによってダメージを受けてしまうので避けましょう。
植え替えの手順は以下の通りです。
1.新しい鉢の底に鉢底ネット、鉢底石を順に敷く。
2.土を1/3ほど入れる。
3.鉢からポトスを引き抜く。
4.新しい鉢の中心にポトスを置く。
5.新しい鉢に土を入れる。
6.割りばしなどで土を突き、隙間をなくす。
7.鉢底から流れ出るくらいたっぷりと水をやる。
ポトスの増やし方
ポトスは挿し木で簡単に増やすことができます。
伸びた茎を1節切って挿し穂を作ります。挿し穂を土に挿し、乾かさないように管理すれば新芽が伸びてきます。
新芽が出たら挿し木は成功です。そのまま通常の管理に移行します。
切り口を水につけていても、明るさがあれば根をどんどん出してきて、水耕栽培も可能です。
水耕栽培は、温度が低いと枯れる可能性がありますので、冬寒くなる前に土に植えたほうがいいです
ポトスが枯れる原因と対策
ポトスは非常に丈夫で初心者の方にも育てやすい観葉植物です。
しかし、誤った管理を続けてしまうと枯れてしまうことがあります。よくある原因は以下の3つです。
1.水のやりすぎ
これは初心者が陥りやすいケースです。
可愛がるあまりに頻繁に水をあげてしまうと、根腐れを起こして枯れてしまいます。
水やりは、土が乾いてから、底から流れるまでたっぷりと与えることを心がけましょう。
2.水が少なすぎる
1つ目と逆のパターンです。
水やりを忘れてしまったり後回しにしてしまうことや、水やりの量が少ないことが原因です。
日々の観察を怠らないようにしましょう。また、毎回の水やりは、底から流れ出るくらいたっぷりと与えましょう。
いまいち感覚が掴めない場合はバケツなどに水を張り、そこに鉢を浸けてしまう方法もあります。
その際は、水からあげる時にしっかりと水を切るのを忘れないようにしましょう。
3.乾いた風が直撃している
エアコンや暖房の風が当たってしまうと、葉から水分がどんどん奪われてしまいます。
それによって葉が痛んでしまい、最終的に枯れてしまう場合があります。
乾いた風が直接あたる場所に置くのは避けましょう。
ポトスの害虫対策
ポトスは観葉植物の中では害虫に強い種類です。
しかし条件が揃うと害虫がついてしまいます。
ポトスにつく害虫は主にハダニとカイガラムシです。
いずれも乾燥した、空気の流れが淀んだ環境を好みます。
こまめに葉に霧吹きをかけることで対策することができます。
![](https://ryokuzen.com/wp-content/uploads/2021/07/kirifuki-1-320x180.jpg)
![観葉植物の害虫対策](https://ryokuzen.com/wp-content/uploads/2020/10/1465820_s-320x180.jpg)
ポトスの種類を紹介
ゴールデンポトス
ポトスと言えばゴールデンポトスを指します。
ゴールデンの名の通り、黄色い斑が入ります。
流通量も多く安価なので初心者にもピッタリです。
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ポトス・ライム
黄緑色の明るい葉が特徴です。
こちらも代表的な品種で流通量も多いです。
葉の色が薄いため葉焼けしやすいのが難点ですが、よく育ち増えてくれます。
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ポトス・エンジョイ
ほかの品種には見られない斑の入り方と、小さな葉がきれいなポトスです。
成長が遅く葉焼けしやすいデリケートな面もあります。
ポトス・マーブルクイーン
緑と白のマーブル模様が特徴的な品種です。
成長が遅く、葉焼けや根腐れを起こしやすいため栽培難度はやや高めです。
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ポトス・パーフェクトグリーン
ポトス・パーフェクトグリーンは斑が一切入らない緑色のポトスです。
シンプルな雰囲気を好む方に人気があります。
花言葉
ポトスの花言葉は「永遠の富」です。
その花言葉の影響から、銀行や企業のロビーに飾られることも多いです。
風水
ポトスは葉が上を向いて成長する植物です。
風水では葉が上向きの植物は「陽」の性質を持つとされ、場を活気づけてくれます。
ポトスを生活空間に置くことで、全体的な運気アップが期待できます。
ポトスは、かわいいだけでなく育てやすくて、縁起のいい観葉植物になりますので、インテリアとしてだったり、贈り物としても人気です。