クルシアロゼアは、ゴムの木のような“光沢のある丸い葉”が特徴的な観葉植物です。成木(1.5m前後)になると、稀に5cm程度の花を咲かせることもあります。
クルシアロゼアについての詳細
クルシアロゼアは、山野に咲くオトギリソウ科の植物で、種別は約40属1,000種類以上といわれています。花の色は、白色から徐々にピンク色に変わる様子も面白いです。
学名:Clusia rosea
科名:オトギリソウ科
属名:クルシア属
原産地:バハマ諸島、メキシコ南部、西インド諸島、アメリカ熱帯雨林気候区など
育つ環境
温暖な気候を好むクルシアロゼアは、耐寒性がないため、室温10度以上の環境で育てる必要があります。
置き場所
温かい場所を好むクルシアロゼアは、秋冬は、温度管理のしやすい室内で育てるのがオススメです。
室内で育てる
陽射しの強い日も、カーテン越しであれば問題ありません。
ブラインドの場合も、部屋に入る光量を調節して、直射日光があたらないように気を付けましょう。
また、室内で育てる場合は、窓際の日当たりと風通しの良いところに置くようにしましょう
風通しが悪いと、病気や害虫発生の原因となります。
室内があまり風が通らない場合は、サーキュレーターなどで風を起こしてあげるのもおすすめです。

あとは一般的な観葉植物と同じく、エアコンの風も直接あたらない場所に置きましょう。冷暖房を当てると、水分が飛んで乾燥してしまいます。
室外で育てる
室外で育てる場合は、土の地温にも気を付けましょう。秋から冬には、鉢に戻して10度以上の温度に保ちます。
作業をする時には、樹液のベタベタが手につかないように手袋をしましょう。作業場の下には、新聞紙などを敷いておくと安心です。
※基本的には、地温の変化にも気を配らなければいけない為、庭植えは控えた方が良いかもしれません。
育て方
比較的レアな植物のクルシアロゼアも、適度な陽射しと風通し、水分調節などのコツを掴めば難しい観葉植物ではありません
水やり
高温多湿の環境を好むクルシアロゼア。その生育期には、たっぷり水を与えます。水の温度も、環境に適した10度以上の水温で、植物への負担を減らしましょう。
乾燥している場合は、霧吹きで葉に水をかける葉水(はみず)をかけてあげましょう。
肥料
春から秋の生育期には、2ヵ月に1回の割合で、緩効性に優れている肥料を薄めて与えます。
季節ごとの管理と注意点
クルシアロゼアは、耐寒性が低いため季節の変わり目にも注意が必要です。
春・夏
室温20度以上の生育期になったら、週に一度、180ml以下の水を与えましょう。あとは2~3日を目安に、土の表面の乾き具合をみて適度に水を与えます。受皿には、鉢底から少ししみ出るくらいで大丈夫です。
秋・冬
室温が15度以下になったら、土が完全に乾いてから水を与えるようにしましょう。
冬場の寒い日には、日中は窓際で陽に当てて、夜になったら部屋の暖かいところへ移動させます。寒さが厳しい時には、鉢ごと毛布でくるんだり、段ボールをかぶせて急激な温度変化を防ぎましょう。
植替え
クルシアロゼアは、2~3年に一度、成長に応じて鉢替えが必要です。温かい5~6月に、ひと回り大きな鉢に植え替えをします。
鉢替えの時には“根の状態”も確認して、明らかに元気のない根や黒ずんでいる根っこなどは切り取っておきましょう。
水はけが悪くなっている場合は、優しく土を落とし、水はけの良い新しい土に替えておきます。
鉢の底から根が見えている時には、根詰まりも考えられます。この時にも、鉢替えで適した環境に変えてあげましょう。
枯れる主な原因と対策
クルシアロゼアも、水を与えすぎると、根腐れを起こすことがあります。
植物の見た目:水をあげても元気にならない
根っこの状態:幹が柔らかい。黒く変色している。
土:乾きにくくなった。腐敗臭がする。カビが生えている。
落ちた葉が変色している場合も、水の与えすぎや葉焼けが考えられます。夏場も、気温の変化と土の乾き具合を確認しながら、水やりを行うようにしましょう。
クルシアロゼアの鉢の土表面に“化粧石”を敷いている場合は、土の乾き具合が分かりにくくなることがあります。土には、割りばしなどを刺しておき、湿り具合を確認しやすくしておきます。
葉がポロッと落ちる時には、水不足も考えられます。枯れてしまうと、根っこもスカスカになってしまうので気を付けましょう。
害虫対策
・観葉植物の葉に“雲の巣のようなもの”ができている場合は、ハダニの可能性も考えられます。葉の裏側についている虫は、水で全体を流して取り除きましょう。
水に弱いハダニですが、薄めた牛乳や重曹水、コーヒー、10倍程度に薄めた酢などもかけて、虫除け効果を高めましょう。
・またクルシアロゼアには、葉や茎の樹液を好むカイガラムシという虫が付くこともあります。カイガラムシの排泄物は、植物に残るとすす病となり、葉が黒くなります。これもまた植物を弱らせる原因になります。
カイガラムシが出す液はベタベタしているため、綿棒やティッシュ、歯ブラシなども活用して取り除きましょう。
・アブラムシの場合も同様に、柔らかい布で拭きとっておきます。
普段から風通しの良い場所に置き、霧吹きなどで葉に水をかけてあげることで(葉水)をするだけでも、予防になります。
・他の観葉植物と同じように、肥料を与えすぎるとコバエが発生することがあります。受け皿も、こまめに水を捨てたり清潔な状態にしておきましょう。
増やし方
クルシアロゼアは、茎ごと葉がついたまま茎を切り取り、水に浸けておきます。半日おいたら、そのまま土に刺してあげると、茎から根が生えてきますよ。
元の木の方は、雑菌の繁殖を防ぐため、切り口の方を日光に当てて乾かしておきましょう。土が乾いてきたら、水やりを再開します。
花言葉
「永遠の幸せ」
白い花の中に淡いピンクの色がとてもきれいで、花を見ているだけで幸せな気分になります。
風水
葉先も丸く、小ぶりの肉厚の葉のクルシアロゼアは、リラックス効果があり、夫婦や家族の雰囲気も良くしてくれそう。
リビングなど、みんなの憩いの場に置くと、家庭円満の効果も抜群かも。
やや黄緑色の小判状の形は、お運の引き寄せにも良さそうです。